英語学習は学力で決まらない
英語の試験に関しては頭のいい、勉強のできる人が高い得点を取るでしょう。だからといって、テストが低い点数だから英語ができないと決めつけるのは早計です。
日本人にとって生活上必要のない第二外国語を習得することは非常に難しく、そういう意味で頭の良さが言語習得のよりどころになりがちです。しかし本来言語は必要にさえなれば、聞くこと・話すことに慣れていくことで、誰でも少しずつ習得可能なものです。
特に英語は日本人にとって習得しやすい言語だと思います。と言うのも、日本では義務教育で一通りの基礎英語を学校で習っているからです。私は大学時代にドイツ語とフランス語の2つ習いましたが、何年もやっている英語と比べると大変苦労しました。
学校の英語、受験英語は「正確さ」を常に求めています。しかし英会話は得点勝負ではありません。ある程度の単語やフレーズ、語順などの基本ルールさえ守れば、相手に通じる言葉になります。子どもが言語を取得するように英語にふれ合うことで、だんだんと聞き取る耳を作ることができます。
みなさんは、英会話の大敵は何だと思いますか？
答えは、「間違うのが恥ずかしい」という気持ちです。間違うことを恐れると、とたんに口から英語が出て来なくなります。正しい英文法、正しい用法、正しい発音。あまりに正しさを気にする体質は、英語を試験で高得点を取ることに執着してきた代償です。
特に試験英語で鍛えらてきた日本人は、これが災いして英語を身に付けにくいのが現実です。英語を話すことに慣れていない上に、間違った英語を話す屈辱に耐え難いのです。こういった長い間に蓄積されてきた英語に対する価値観を変えるのは、本当に難しいです。間違えてはいけないプレッシャーを英会話でも感じ、いざとなってもなかなか英語が口から出て来ないのが日本人の現状なのではないでしょうか。
英会話ではどんなに間違っても大丈夫。第二外国語ですから。でもそれは実際に英会話を何回も経験することでしか理解できない部分だと感じます。
間違いを恐れない人が英会話で力を発揮できる
これは私の身の回りで現実に起こったことでした。
私がニューヨークの語学学校に通っていた頃、日本人で同じ学校に通って同じ授業に出てた人と友だちになりました。彼女の英語を聞いていると、文法は正直間違いだらけで、当時の私は正直バカにしていたところがありました。「こんな英語じゃダメじゃん」と。
ところが彼女の英語は、実に英語らしかった。文法的に間違った英語ではあったものの、イントネーションやリズムがまさに「英語」と言えるモノで、自信を持って口から英語が出ていました。私は英語のコミュニケーションでは完全に彼女に負けていたのです。
間違った英語を話す彼女に英語力で負けていることは正直ショックでした。しかし当時から数年間は自分の英語学習で何が間違っているか気付くことはできず、英語を話せない期間は意外と長く続きました。
日本人はシャイであまり話さないという国民性はありますが、試験勉強で正しい英語にこだわって来ている結果、間違った英語を話したくない気持ちが大きくなります。話す事に慣れていないというのももちろんあるでしょうが、間違った英語を話すことは、何より大きな精神的抵抗があるのです。そう、実にそれが私のケースです。
ただ外国に住んでいれば、そんな気持ちはだんだんとなくなります。なぜなら英語を話さなければならないシチュエーションに多く遭遇するからです。たとえば語学学校で友達と交流するには英語が必要になりますし、様々な手続きも英語でやらなければ先へ進みません。
間違っても何でもいい。そういう気持ちになって、精神的抵抗からだんだんと解放されていくのです。英語学習者の大きなターニングポイントがそこにあります。
初心に返る「やり直し英語学習」なら誰でも始められる！
基礎の英語力がないとなかなか相手の言ってることはわかりません。英語を聞けるようになるにはシャドウイングが圧倒的に有効ですが、英語が聞き取れるようになっても意味がわかるのはボキャブラリーに大きく左右されるところではあります。
でもそんなことはそんなに大きな問題ではありません。語彙は少しずつ増やす学習をしていけばいいだけのことです。たとえばアメリカのニュース番組を聞くとなれば時事英語系の単語に詳しくないとわからないことばかりです。しかし子ども番組を見る程度であれば、ニュース番組に比べれば相対的に簡単になります。
日本の教育課程では、高校や大学まで行くとかなり高度な英語を学びます。だからといって英語を話すときもそのレベルを求められるかといえばそうではありません。
具体的には、ネイティブの3才児や幼稚園児と同じように、絵本のレベルから始めればよいのです。ABCから始める。言語は簡単なところから少しずつ学べばいいのです。幼児向けの番組、セサミストリートの英語がわかりますか？わかるとしたら、エルモやビッグバードと会話できる自信はありますか？
初心者の英語学習に必要なのは、自分の英語レベルを客観的に知ることです。そしてそれに合った英語学習方法を見つけ、実施しながら少しずつ上達させることです。急がば回れ。日本人の英語学習では、遠回りすることが非常に大きな意味を持ちます。
試験英語にこだわる、中学から始まる10年間の英語学習の延長上に英語習得のゴールはありません。初心に返り、コミュニケーション中心の英語学習をやり直すことで、ようやくゴールへの一歩を踏み出したことになるのです。そこで、英語を話す絶好の機会である「オンライン英会話」が大きな役割を果たすことになるのです。
今までなら考えられないほどの低コストで毎日英語を話す機会が持てる、オンライン英会話。「英語なんて無理」と諦めるなんてもったいない。学力の関係ない世界がそこにあることをぜひ知って欲しいのです。TOEIC高得点の人よりも本当の意味で英語が習得できる大チャンスなのですから！
