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意味がわからなくても歌えば覚えられる
私がまだ英語を習いたての中学1年生の頃、英語の授業で強制的に英語の歌を覚えさせられたことがありました。曲は世界的に超有名なビートルズの「Yesterday(イエスタデイ)」。しかし当時の私は全く知らなかったので、なぜこんな暗い曲をわざわざ覚えなければ行けないのか理解できず、丸覚えした記憶があります。
ところが、あれから数十年経った今でもその曲だけはしっかり覚えてるんですよね。正直な話、歌詞の英語の意味はあまりよくわからないままなのですが、言葉はちゃんと曲に合わせて出てくるのです。
すごく小さな子どもも、日本語の意味をわからずにキラキラ星を歌ったりしていますが、意味もわからずとも歌は覚えられる。歌で英語を覚えることの有効性は誰もがなんとなくわかるのではないでしょうか。
英語学習に効果的な曲はコレ!
では大人が歌で学ぶとしたら、どんな英語の曲(洋楽)を選ぶべきでしょうか?
もちろん、好きな曲があればそれがいいに決まっていますが、「何を言っているのか興味を持ちながら歌える」かどうかによって、学習できる内容は変わってきます。
たとえばYouTubeにはオフィシャルで歌詞字幕(サブタイトル)付きの音楽PVもありますね。
「別に好きな曲とかないんだけど…」という方には、これをオススメします。Carpenters(カーペンターズ)です。
有名な曲が多く、TSUTAYAなどどこのレンタルショップでも大抵ベスト盤が置いてあります。既に持っている方も少なくないのではないでしょうか。
そして初心者でもカラオケで歌えそうなくらい曲のテンポがゆっくりで、英語レベルもそれほど高くありません。ヒアリングはもちろん、シャドウイングするのにとてもいい教材になってくれます。
もちろん覚えるほどに歌おう!ということなのですが、初心者の場合は
・最初はマネするだけ
・慣れて来たら意味を解釈しながら心を込めて歌う
という風に段階を踏んでいくのがよいでしょう。
心を込めて楽しく歌うのも大事ですが、英語習得が目的なので、英語に集中するように曲に入り込みすぎないようにしましょう。また音を耳で覚えるのが目的なので、歌詞を見ながら歌うのはなるべくしないように。五感は、聴覚に集中させます。
ただ歌うだけだと英語が単なる「音」の一部になるだけで終わってしまいます。英会話に繋げるには、やはり歌詞に込められた「伝えたいこと」を理解しながら歌うことが重要です。たとえば洋楽アルバムの歌詞カードには和訳が書いてあるものがありますので、歌の意味はそちらで知っておくのが手です。
シャドウイングに効果的なジャンルはコレ!
初心者にはちょっと無茶かもしれませんが、挑戦する価値ありのスパルタ練習法がこのジャンル。
「ラップ」です。
私はEMINEMが好きなのでよく聴いてるのですが、速すぎて全くついて行けないながらも「これを言えたらスゲーよな」と思い立ち、とにかくマネをするだけのシャドウイングをやっていました。
曲にもよりますが、基本的にまず音を拾うだけでも難しい。あっという間に歌詞は先に行ってしまうのです。しかしとにかく耳を研ぎ澄ませ、口を動かすのです。その効果はしばらくやってみるとわかりますが、英語を聞く力や英語らしいイントネーションやリズム、そして英語を話す口の筋肉が驚くほど強化されます。つまり、英語を滑らかに話す「音感」みたいなものが鍛えられるのです。
これこそが、本当に実力がつく“スピード”ラーニングです(笑)
ただ歌詞を覚えるのは正直ほぼ無理でした。1曲の中に入ってる内容が多すぎますし、ラップは曲に合わせるというよりは「詰め込む」という感じなので、何を言ってたかほとんど思い出せませんでした。
ご存じかもしれませんが、ラップ歌詞、特にEMINEMの歌詞はお世辞にも誰かに使える内容ではないものが多いので、会話に役に立つ内容は(特に初心者には)ないかもしれません。
しかし私はラップ、特にEMINEMが大好きなんですよね。理由は言葉に込められたメッセージの強さです。意味がわからなくても、言葉の強さがすごく伝わってくるのです。EMINEMになりきってシャドウイングすると、ものすごく爽快感があるのですよ。
さいごに
洋楽で英語を学ぶのは非常に楽しく、音楽好きじゃなくても一度は試してみる価値のある学習法です。そして歌詞に込められたメッセージに感情が揺さぶられることで、様々な効果を発揮することでしょう。
どんどん曲をマネし、可能な限り歌詞を覚えて意味を覚えて、オンライン英会話のレッスンで成果を(一部でもいいので)披露しちゃいましょう!曲を付けなくても、使えそうな歌詞をそのまま会話で使ってみるのも(自己満足ですが)カッコイイですよ〜。
