受験英語による偏った学習方法
それは私が実際にハマったことです。
受験英語で必要なことは、とにかく読む力と書く力。中でも読む力は非常に重要で、このスピードが受験の勝負を分けると行っても良いでしょう。これはTOEIC試験でも言えますね(もちろんTOEICにはリスニング力が必須です)。
しかしこの受験英語と同じ学習法をそのまま続けてると、全ての英語学習を目(視覚)に頼ってしまいがちになります。結果的に、極端に耳や口から学ぶことが少なくなってしまうのです。英語の勉強をしようとすると、条件反射的に視覚に頼った学習を選んでしまい、無意識に耳を使ったり声を出したりする学習方法を避ける人が多いのではないでしょうか。
当たり前の話ではありますが、英会話は聞くことと話すこととで成り立っています。ジェスチャーがあれば視覚的にわかりますが、相手の言いたいこと聞き、自分の言いたいこと話すためには耳と口が最も重要なのです。
しかしこれをわかっていながら、どうしても視覚に頼りがちなのが受験英語の弊害です。
私が学生の頃は、試験で英語を話すことはもちろんのこと、センター試験にもリスニングなく、聞く力がほとんど必要がありませんでした(大学受験でヒアリング対策はしましたけど)。
その受験英語学習の悪しき習慣のせいで、英語を話せるようになりたいと思っても、やっている勉強は参考書を読んだり、ノートで英文を書いたりしてやる場合がほとんど。私と同じように、受験英語のときと学習方法を変えられない人が多いのではないかと推測しています。
考えられる理由はこんな感じです。
耳と口での英語学習が進まない理由
・習慣で身についた紙(本とノート)とペンでの学習方法がなかなか変えられない
・そもそも「聞く」中心の学習方法がわからない、思いつかない
・声を出せる、英語を話せる環境を作るのが難しい
この3つの理由が複合的に絡み合って、英会話学習から遠ざかる大きな原因を作ってるのではないかと思うのです。
当然なことではありますが、英会話の勉強は耳と口を鍛えることを念頭におき、いかに目(視覚)にあまり頼らないやり方に変えていくかがポイントです。
視覚のない英語学習は、始めのうちは本当に不安です。そもそもリスニングやスピーキングが弱いとどうしても視覚に頼ってしまい、耳や口で学ぶ状況に変わるには大きな壁があります。
しかし、英会話ができるようになるかどうかは、この壁を越えられるかどうかで決まると言っても過言ではありません。そして越えられない人が、海外留学してさえ英語を話せないで帰ってくるような無残な結果になってしまうのです。
耳と口での英語学習にシフトする方法
耳と口で学ぶようになるためには、下記2つの課題のクリアが必要です。
・「聞く」中心の学習環境を作る
・英語を声に出せる環境を作る
そしてその学習方法を定着させる、習慣化させることも重要です。慣れないことはなかなか習慣化が難しいですよね。
「英語を聞く」学習環境を作る方法
スマホの普及も手伝って、英語を聞く環境作りは比較的カンタンです。
・ラジオのアプリやストリーミングTVのアプリを用意する
・それらを決まった時間に必ず聞く(通勤・通勤時間とか)
素材としては自分が好きな、興味のあるテーマを扱ってるものがよいです。
参考までに、私が気に入って毎日聞いてるのが「English as a Second Language Podcast」と「NHK WORLD」です。どちらも英語学習者にとってはメジャーなので既にご存じの方も多いと思いますが、やはり鉄板のコンテンツは非常に安心して学習に利用できます。
また、初心者向けとしては、Voice of America(VOA)などが有名です。
参考
– English as a Second Language Podcast
– NHK WORLD
– Voice of America – Learn American English with VOA Learning English
大事なのは、できるだけ興味のあるテーマだけ利用するということです。興味のない内容は聞いてても右から左に流れるだけで、なかなか耳に入ってきません。まだ英語を聞く学習環境に慣れていない場合は、どんなテーマの内容かを調べてから、取りかかった方がよいでしょう。
ちなみに私はこの2つのコンテンツを、聞きながら同じことをマネて声に出す(シャドウイング)にも使っています。具体的な「声を出す環境の作り方」は次の項目にて後述します。
声を出せる英語学習環境の作り方
これは私にとって非常に難題でした。周りを気にせず声を出せる場所って意外とないのです。家の中だと家族に漏れ聞こえて恥ずかしいし、そもそもうるさいととか言われたらメンドクサイ。結局寝静まるまで待たなければいけない(もちろん一人暮らしの方や自分の部屋がある方は、家の中で全く問題なし)。公共の場所はもちろんカフェでも無理。
特に日本は音に対して敏感なので、外に音を出すことが意外と難しいんですよね。
私の解決方法は「ウォーキングしながらシャドウイング」です。人があまり通らない道(例えば川沿いの歩道とか、裏道とか)や幅広い歩道を、イヤフォンで英語を聞きながら&声を出しながら歩くのです(もちろん、歩道など車への注意があまりいらない安全な道に限りますよ!)。
また「音を出す」の中でもさらに難関は、「話す」環境です。はい、英会話のことですね。
例えば、英語を話せる友だちを見つけて仲良くなる」という人間関係が絡むものは難易度が高すぎます。これを解決する手っ取り早い方法が「お金」を使うこと。つまりはリアル英会話学校や英語カフェたるものです。ただこれらは毎日やることは現実的に難しいですよね。
解決方法はいくつかありますが、最終的にはオンライン英会話スクールが「声に出す」「話す」の一番の解決法だなと言うのが私の結論でした。学生でも何とかなるほど、毎日やっても単価が安く(1ヶ月6,000円程度)、自分の都合のいい時間選択のレンジが広く、そして割とレッスン直前とか直後でも利用開始 または キャンセルも可能ですから。おまけにスマホ一つあれば世界中どこにいてもネット回線さえあればレッスンが受けられます。
実際、私は家に帰るまでに間に合わないときに会社帰りに歩きながら受けたり、地下鉄の駅で受けたこともあります(プラットフォームはうるさかったのでオススメしません(笑))。
何かを継続的にやり続けるためには、自分のライフスタイルに合った方法、手段が必要です。何かと忙しい毎日、特に学習を習慣化することは本当に難しいものなので。
たとえ5分でも「この時間帯の5分は必ず英語に充てる」と決めておくことで少しずつ習慣化し、どんなに忙しい生活をしていてもそれが普通にできるようになると思います。スマホのカレンダーに英語学習のアラームをセットしておくと良いですよ。
まとめ
聞く・話す学習はその環境を整えるのにまずハードルがあります。それが英会話を身に付ける大きな妨げになってるんですよね。だからこそ、昔は高いお金を払って海外留学したり、駅前留学したりしてたわけです。
誰が何と言おうと耳と口を鍛えてやらねば英会話の上達はありえません。私も未だに毎日やっていますし、それでももっとうまくなりたいと強く感じてます(英会話の上達に終わりはないのです!)。
みなさんも英語学習長く続けるモチベーションについての記事も参考にしていただきながら、長期的に続けていける楽しい英語学習環境を作ってくださいね。