インプットよりもアウトプットに慣れる方が最優先
英会話を始めて間もない頃は、とにかく自分の考えを自分流の英語で口に出すことだけで精一杯です。英語の参考書などで覚えた単語や英文は面白いくらい頭から出てきません。
相手の言っていることを聞き、その返事を頭で考えて、英語で答える。このプロセスは、英会話学習初期では想像以上に重労働のため、頭の引き出しを開けて表現したい英語の単語やフレーズを拾ってくるのは高度なスキルとなってくるのです。
だからこそ、いくら英語のインプットを増やしてボキャブラリーを増やしたとしても、英会話がうまくなるわけではないのです。もちろん緊張もあるでしょうし、まずは場慣れしないと冷静さも失われます。
上手に英語をインプットするポイント
ただ、インプットが全く役に立たないわけではありません。
たとえば、オンライン英会話などのレッスンの途中や終わった後に、なかなか理想的な言い回しが思い浮かばなかったり、講師に別のいい言い回しをアドバイスされたりします。
実はこのタイミングがスキルアップにかなり重要なポイントとなります。すぐに英英和辞典などの辞典で単語をキーに最適な言い回しを含む例文を調べたり、冷静に考えてみて自分で英作文をしましょう。つまり、アウトプットしてからインプットをするのです。
・言いたくて言えなかった英語
・辛うじて表現できたけど、少しわかりにくい英語
この2点をもっといい英語表現に直していくプロセスを経ることで、自分の英語スキルが大きくブラッシュアップされるのです。
英語学習の辞典(英和・英英・英英和)や参考書は、英語サンプルの宝庫です。参考書だけ勉強しても英語を話せるようにはなりませんが、自分の英語をよりよい表現にしていく、表現力アップには非常に役に立ってくれます。
「なるほど、こういう言い回しもあるのか」
「へ〜この表現面白いな、今度レッスンで使ってみよう」
英会話レッスンを中心とした英語学習になると、英語の参考書の使い方や見方自体が変わってきます。いつ使うかわからない英語しかなかった参考書が、自分の言いたいことを言うための“参考”になる書籍に変わるのです。
この習慣が身につけば、あとは勝手にスキルがどんどん上がって、いつのまにかレッスンの中でも豊かな英語表現を使えるように変わっていくはずです。
コミュニケーション中心の学習で飛躍的にレベルアップ!
「言いたくて言えなかった」「少しわかりにくかった」英語表現はどんどんノートに書いて蓄積していきましょう。復習の大切なネタ帳になります。また、ベターな表現を見つけるだけでなく、より話題を深く掘り下げて説明できるように勉強するのも、スキルを大きく向上させられる学習法です。
英会話の中で「自分の言いたいことを相手にわかってもらう」の最初の一歩ですが、「自分の言いたいことをできるだけ細かい部分まで説明し、相手により深い理解をしてもらう」のがその次のステップです。
日本語でもそうだと思いますが、たとえば「料理をするのが好き(I like cooking)」だけを話すだけでは相手に伝わる情報としては少な過ぎますよね。「野菜を切り刻むのが好き」とか「ぐつぐつ煮込むシチューを作るのが得意」など、説明が具体的になればなるほど、相手にあなたの料理好きなイメージがより鮮明に理解されるようになるのです。
もちろん日本語のように自由に表現できるようになるまでは時間が必要です。理想的な英語表現がレッスンや本番の英会話で使えるようになるには、なかなか時間がかかるものなのです。ここで焦らずにコツコツ学習ができるかどうか。英会話はこうした割と地味な作業の繰り返しで身についていくものなので、やはり楽しみながらできないと長続きしにくいのです。
さいごに
一つ一つ自分の言いたかった表現を広げて行くことが、より楽しいコミュニケーションというゴールへの近道です。毎日コツコツとやっていくことにより習慣化し、いつの間にか英会話で使える英語表現が自分でも驚くくらいになっていることでしょう。
こうして英語表現がだんだんと豊かになり、コミュニケーションがどんどん面白くなっていくことで、英語も飛躍的な上達に繋がっていくのです。