知ってる単語なのにうまく聞けない不思議
英会話で一番戸惑うのは、相手が何を言ってるのかわからないときです。「もうちょっとゆっくりプリーズ」とお願いして、ゆっくり話してもらったとしてもわからないことが意外とあるのです。
先日、ある雑貨店で日本人の店員に外国人が何か尋ねてる場面に出くわしました。尋ねてる内容は、英語の単語だけです。発音をカタカナで書くとこんな感じです。
外国人「ハンメイ?」「ハンメイ?」
日本人店員「???ハンメイ????」
外国人が聞きたかったのは、「これって手づくりなんですか?」ということなんです。
つまり「ハンドメイド?」と聞いてたわけですね。
英語ではhandmadeと書きますが、実際には真ん中の「d」はほとんど発音されません。最後の「d」もかする程度か省略されることも多いです。一方日本語では「Hando Meido」と発音されている(「o」の母音の音で終わってるのがポイント)。
つまり日本語は母音の音が強いので、母音が発音されない英単語の場合、知ってる単語でさえ聞いただけではわからなくなってしまうのです。
リスニングをどう鍛えるか
当然ですがリスニングを鍛えるためには、英語をたくさん聞くしかありません。しかしやり方を間違えるとなかなか上達しないんですよね。聞いても聞いてもわかるようにならない。
私が上達したやり方としてオススメなのは、「耳と口での英語学習にシフトする方法」で書いたように、聞いた英語をマネするシャドウイング。慣れて来たら、聞いた英語の内容を紙に書き出す「ディクテーション」の併用です。
どちらも共通しているのは、集中して聞く耳を持つということです。最初は意味がわからなくても、とにかく音を聞けるようにするのを目標に。そしてある程度慣れて来たら、聞きながら意味も掴むようにする。
リスニング力の鍛え方
1)聞いた英語をマネする(シャドウイング)
2)聞いた英語を書き出す(ディクテーション)→聞き取れてるかのチェック
3)聞いただけで英語の意味がわかるようになるまで1と2を繰り返す
リスニング教材をどうするか
教材は自分のレベルよりもちょっと高めのものを選ぶようにします。「何とか聞き取れそう」なものがよいです。あと、できるだけ自分が興味のある記事を選びましょう。例えば国内で起こったニュースなら自分が興味のあるニュースを選ぶ、という感じです。
読み書きに比べるとリスニングのスキルはだいぶ下がる人がほとんどだと思いますので、あまりレベルが高いものよりも、低くても耳で聞いてきちんと理解できる方が大切です。
理想的には英語だけのコンテンツ教材がいいのですが、まだ全然英語に慣れてなければ日本語で説明を含んでる教材がよいと思います。
【初心者向けリスニング教材】
1)NHKラジオ英語講座
ディクテーションをするときはテキストがないと難しいですが、ストリーミングを聞いて英語の部分だけマネするだけでも有効です。好みに合うものを1つ聞き続け、気になる言い回しなどはノートに記録して後で復習するとより効果的です。
VOAはアメリカ合衆国政府が公式に運営する国営放送です。いろんなテーマの記事が読みやすい、やさしめの単語で書かれています。音声もゆっくり目なので、マネ&書き出ししやすいと思います。
【中級以上向けリスニング教材】
1)ニュースで英会話
日本で起こったニュースが英語で解説されています。動画はもちろん、英文の和文のスクリプトがあり、深く時事英語を勉強することができる秀逸なサイトです。
2)English as a Second Language Podcast
世界中の英語学習者が聞いてるのではないかと思う定番英語教育Podcast。扱われてる英語はそんなに難しくはないですが、すべて英語での解説となるため、ある程度のレベルが求められます。
iPhoneアプリもあります。
3)NHK WORLD
NHKの英語ニュースをストリーミング放送で聞くことができます。ストリーミング放送なので、基本的にスクリプトはありません。聞き流ししやすいので、できるだけ集中して聴けるようシャドウイングに利用しましょう。
こちらもiPhoneアプリがありますので、どこででも利用可能です。
さいごに
リスニングはとにかくどれだけ集中して聞き取るトレーニングをするかで決まります。慣れていない方は、とにかく最初は音だけを追い、そして慣れてきてから意味までわかるようにしましょう。焦ってはいけません、ここが英語学習が続くかどうかの分かれ目なのです。
耳の慣れは個人差が大きいところですが、とにかく数を集中して聞く。その集中の仕方はディクテーションとシャドウイングがキモです。
リスニングのスキルはオンライン英会話の授業の中だけではなく、それ以外のところで自主的に学んでいく姿勢をもつことが早い上達の秘訣ですよ。もちろん、オンライン英会話で数多く生の英語に接するのが一番なんですけどね!
英語がよく聞き取れず、苦笑いでYesとだけ言ってたワタシに、さようなら!