勉強しても英語が話せないのは理由がある
日本人はなぜ英語が話せないのか。その理由は、間違いなく英語を話す実体験の少なさです。
英会話のプロセスは主に以下の流れで成り立っています。
英会話の主なプロセス
1)相手の話を英語で聞き、主旨を理解する
2)自分がそれに対してどう思うかを考える
3)その考え(意見、感想)を英語で話す
日本の一般的な英語教育では、1)くらいまでが学習範囲です。受験英語、TOEICなどの試験英語はいかに1)のレベルアップとリーディングのレベルを上げるかが重要であり、中学から大学まで10年間の学校英語教育はそこに費やされて終了です。
当然、その中で特に優秀であったり、世界に目を向けている人たちは、2)と3)の重要性に気が付き、自主的に(自腹で)2)と3)を習っています。自腹というのはある意味ポイントで、自分でやるしかない、つまり英会話の重要性を理解している人だけが進むプロセスなのです。
そして2)と3)の必要性の理解度、必然性によって習得度合いが変わってきます。海外留学で海外の大学に入学すれば、英語がわからなければ授業さえわかりません。英語がなければ前に進めない環境、強制的な学習環境であればあるほど、英語を身に付けられるのです。
TOEICの点数が高くても英語が話せないのは2)と3)のプロセスを踏んでいない理由が大きいです。
また1)についてもTOEICなどの受験学習者はリアルな英語に接していない(例えば英語ニュースやリスニング教材など)場合、いざリアルな人間と話をしなければいけない状況になると、極度に緊張したり様々なクセのある英語や砕けた英語にノックアウトされ、実は1)さえうまくいかないこともしばしばあります。
実は日本人は英語ができる
日本人は英語ができないとよく言われますがホントにそうなのでしょうか。
日本人は義務教育で少なくとも3年は英語をやっています(今は小学生もやっているので、さらに長くなっているはず)。そして高校、大学と習っている人も多い。受験英語で鍛えられている人なら、英語のリーディングとライティングはかなり高い実力があると思います。また、TOEIC高得点保持者ならそれに加えて、リスニング力についても高いスキルをおもちのハズ。
だから私は、日本人は基本的に英語ができると考えています。
ところが日本人は英語ができないと言われてしまうのです。そして私たち自身もそう思っています。実際にはある程度の英語力があっても、英語が全くできないように言われる日本人のフシギ。
それはなぜなのでしょう。
おそらく、アウトプット機会の少なさや、それによる低いコミュニケーション能力が影響しています。
すなわち先ほど英会話のプロセスでお話しした以下の2つ、
2)自分がそれに対してどう思うかを考える
3)その考え(意見、感想)を英語で話す
これらを英語で行うスキルがあまりにも低いためではないでしょうか。
英語でプレゼンテーションをしたり、英語で情報発信したりアウトプットする機会も極端に少なく、同時に英会話の機会も少ないため、今の日本の英語教育においては全体的にコミュニケーション能力も育たない土壌があるのだと考えています。完全に「受け身」な学習体制の弊害です。
このことは以下の記事でも何度も書いているため詳しくは書きませんが、英語学習の姿勢を根本的に見直さなければ改善は難しいだろうと思います。英語はコミュニケーションツールであり、数学や化学とは全く学習方法が違うのです。
参考
– TOEICなど「試験」を英語学習の目的にするのをオススメしない理由
– 外国にいても英語を話せない人、日本にいながら英語を話せる人
– オンライン英会話のレッスン効果を100倍高める方法
日本人は、もっと自分の英語の実力に自信を持つべきです。足りないのはコミュニケーションの訓練であり、そこに磨きをかければいいわけです。
しかしその問題は意外に大きく、解決が難しい。なぜならスキルよりも精神的な問題が大きいからです。
日本人の英会話に対する自信のなさ、間違った英語を相手に知られることへの抵抗感。そしてあまり自分の考えを主張しない、感情を表に出さない、お酒の席じゃないと他人と打ち解けられないくらいシャイで警戒心が強い、遠慮がちな日本人の国民性。よく言えば謙虚すぎるということです。どれも気持ちの問題です。
英語を話せない日本人の解決策は一つ
問題の解決は難しいと書きましたが、やるべきことは決まっています。
やるべきことはただ一つ。英語のコミュニケーションを増やすのです。
デジタルツールならソーシャルメディア(Twitter、Facebook、Google+)を活用してアウトプットを増やすこと。日本文化を伝えるような英語のブログを書いたりするのもアリです。
しかしこういったツールはどうしても一方通行になりがちです。コミュニケーションには必ず相手が必要なのです。相手から反応がもらえなければ、一方的な独り言で終わってしまいます。
確実なのはやはり、英会話です。いかに日常で英会話の機会を増やすか。週に一度ではなく、毎日英語を話す習慣を付けることです。一週間に一度英語を話しただけではダメなのは、2年間駅前留学した私が痛いほど味わった屈辱です。
英語を話す両親や外国人の恋人がベストです(友人だとなかなか毎日は厳しいでしょう)。いや、そんなのはムリって人が大半ですよね。
リアルな英会話はなかなか機会を得ることは難しいのが今の日本の現状です。だからこそ、ネットの活用、すなわちオンライン英会話の利用をオススメします。英会話はライブであり、リアルに会話をすることは非常に有効な学習方法です。
しかしそれは現実難しいため、ライブの予行練習としてオンライン英会話を練習台にするのです。
オンライン英会話も実際の人と話すので、非常にライブに近いものがあります。とはいえ、やはり生身の人間が目の前にいてのコミュニケーションとは大きく異なります。そしてリアルだと場合によっては相手が複数人だったり、さらに複雑なコミュニケーションになる場面も多いでしょう。リアルコミュニケーションの緊張感は、ライブならではのものです。
いきなりライブになって焦らないためにも、オンライン英会話という普段の練習がものを言うのです。練習を疎かにすれば本番でうまくいくわけがなく、日々の練習習慣がリアルなコミュニケーションで実を結ぶのです。
練習でどんどん間違えて、どんどん恥かいておきましょう。練習ですから、遠慮は無用です。幸い、オンライン英会話は楽天家で明るいフィリピン人講師がほとんどです。懐の広い国民性の講師の前なら、間違っても恥ずかしくないものですよ。
英会話の量、場数の多さで、コミュニケーション力が決まるのは当たり前ですが、それを疎かにしない学習姿勢こそが、あなたの英語力を決めます。頭でわかっただけじゃうまくならないのが、コミュニケーション。
日本人に足りないのは、体当たりで英語を身に付けていくことなのです。
こんにちは、またまたお邪魔します。
今日はオンライン英会話2レッスン受けたのですが、先生が変わるとこちらのアウトプットは質量共に全然違いますね。リラックス出来る先生じゃないと間違えたくない病
が出てしまいます。コミュニケーションは難しいですね(^^;)
tomokoさん、いつもコメントいただきありがとうございます。
そうですね、私もやはり先生との相性でレッスンが大きく変わってくると痛感してます。間違えたくない病は英語学習の大敵ですから、リラックスできる先生が誰かとかスケジュールとかは必ず事前チェックしておきましょう!コミュニケーションはやはり人間同士ですから、好き嫌いや合う合わないがあるのは仕方がないです。高いリアル英会話で失敗するよりもオンライン英会話だと失敗の方がダメージが軽いので、試行錯誤でやるしかないと思います。
とはいえ、一つ一つのレッスンは自分の進歩に繋がるよう大事にしてやっていきましょう!