トラヴァースイングリッシュ 日本語版

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TOEIC高得点でも日本人が英語を話せない理由と話せるようにする方法

TOEIC TEST

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TOEICは英語のインプットスキルを測るテスト

TOEICの点数が高いということは、すでにある程度英語を使える状況です。単語の意味がわかり、長文を素速く読め、正しい文法もわかり、ネイティブが英語で何を言っているのかもだいたいわかる。

ならもう簡単に英語なんてしゃべれそう。そう思う人が大多数ではないでしょうか。

ところが、実際は英語が頭でわかることと、英語を話すことは全く別の問題なのです。TOEICは試験という緊張感がありますが、リアルなコミュニケーションではありません。そしてTOEICは問題のパターンもある程度決まっており、対策をすることができます。

実際にリアルで外国人と話すことは、試験とは別世界の緊張感がありますし、相手の言いたいことを理解しながら自分の言いたいことを英語でアウトプットすることが必要です。英会話力に関してTOEICの点数でわかるのは、アウトプットする力のポテンシャルにすぎません。

私が語学留学したとき、こんな体験がありました。

入学するときにプレイスメントテストという「(能力的な)クラス分けテスト」を行なったのですが、このテストがTOEICでした。

クラスには日本人数人とあとイタリア人、ベネズエラ人、中国人、韓国人などのクラスメイトがおりました。

ところがTOEICの点数で割り振られたはずなのに、明らかにスピーキングのレベルは天と地の差があったのです。特に日本人の英語レベルは私も含めかなり下と言っていいと思います。レッスンではある課題に対してディスカッションをすることがしばしばあったのですが、そこでレベルの違いに愕然としたのを今でも明確に覚えています。

TOEICではスピーキング力が測れないことを痛烈に感じた経験でした。

日本人はなぜスピーキングが苦手なのか?

語学留学の時に感じた日本人の英会話力の低さは、英語学習の方法のまずさを如実にあわらしているように思いました。

日本ではとにかく受験を中心としたペーパーテストの高得点を目指します。その一方でスピーキング力は一般的な入試試験では問われませんし、授業では学校でも予備校でも受け身に徹している授業態度がわりと当たり前ですから、スピーキングの場数が極端に少なくなります。

テストの点数は「黙っていても」勉強すれば点数を上げることができますが、もともとコミュニケーションの場数を踏むのが難しい日本では、鍛えられる場所は本当に限られているのが現状です。

英語を話すための学習方法がわからない!?

英語を話すための練習をしていないことと同時に、練習方法もわからない。それが日本人が英語を話せない大きな理由と私は考えています。英語の発音にしても、試験用に同じ発音の単語を選んだりしてるだけで、相手に伝わるか発音どうかを問われたことは私の経験にはありませんでした。

また、英語を話すという学習はとてもやりづらいです。会話には相手が必要だったり、声に出すのが恥ずかしかったり、メンタル的に避けてしまう傾向があるのではないでしょうか。

これを逆手に取った英語学習方法にエスプリラインの「スピードラーニング」があります。「英語を聞き流すだけで英語を話せるようになる」と謳う英語学習教材ですね。これがあれば英語を口から話さなくても英会話がうまくなるなんて、うれし過ぎる!!!

必要な英語のフレーズを覚えて、口から出すだけで済む会話でしたらこれでもいいのかもしれませんが、このレベルで「英語を話せる」と言うのはちょっと恥ずかしい気もします。そもそも絶対的なコミュニケーションの量が圧倒的に足りないまま、英語を話せるようになることはあまり現実的ではありません。

スピーキングの練習はハードルが高い

英語を声に出して練習すること自体、メンタル的に難しいものです。声に出すのが恥ずかしい。練習してるところを誰にも見られなくない、ヘタクソな英語を聞かれたくない、英語を必死にやってるところを誰にも知られたくない。そんな心理的な抵抗がめちゃくちゃ強い。

そしてスピーキングはやはり相手が欲しい。自分の英語レベルに合わせてくれて、その上自分の勉強時間に合わせてくれる相手。考えるだけでなかなか見つかりそうもなく、ハードルが高いです。

英語を話せるようになりたい人がやるべき2つのこと

「英語を話す」というのは、実際に喉から声を出す行為です。やはり英語を口から出す練習なしには上達は難しいでしょう。

子どもの言語習得過程を見てみると、家族の言葉をたくさん聞いたり、テレビやYouTubeも見たりするだけではなく、それをカタコトで少しずつマネをして、数ヶ月から1年かけてようやくちょっとだけ話せるようになっていきます。最初は全く言葉になっていなくても、だんだんとマネが上手になって本当の「言語」に変化していきます。

私の英語習得を振り返ってみると、子供の言語習得過程にとても似ており、大人でもそれほど違いがありませんでした。

大事なポイントとしては、次の2つのことは学習方法として取り入れることです。

やるべきことその1

まずはイントネーションとリズムを身につけるために、ネイティブ英語のマネに徹します。マネをするためのネイティブ英語はネットがあればすぐに見つけられるはず。英語をマネするとは、専門用語で言えば「シャドウイング」です。

最初は意味もわからず本当にマネをするだけに徹すればOKです。これをすることの効果は、英語を聞く力、英語を話す口の筋肉が鍛えられるところです。日々繰り返しやっていくことで、ネイティブのスピードにだんだんついて行けるようになり、発音もうまく真似られるようになってきます。

そうなればしめたものです。あなたの英語を聞く力、発音する力は、とても向上していることの表れです。

スピードについていけるようになったら、今後は意味をきちんと掴みながら真似ることを目指します。ここまで来るまでの時間は個人差がありますが、想定より意外と時間がかかると思ってください。多くの方が、英語習得を挫折するのは、上達に意外と時間がかかり、モチベーションが続かず諦めてしまうからだと思います。

やるべきことその2

その1と並行してやっても問題ありませんが、ある程度その1で英語に慣れてからこの「その2」を始めてください。

今度は、実際の英会話チャレンジしてみましょう。実践は短時間で最大の効果が出る最高の練習になりますし、その1がどれだけ身についたかを測るレベルチェックにもなります。

一番手軽なのはオンライン英会話です。1回200円程度という安いお金で25分間毎日英語を話す練習ができる場所、それがオンライン英会話スクールなのです。

英会話は「会話」ですから相手がいなければ成立しません。英語を話すと言うのは、一体どういうことなのか。百聞は一見にしかずと言いますが、頭でイメージしたものと実際にやってみるのとでは、天地の差があります。「日本語がほとんど通じない人と話す」という体験をぜひしてみてください。

その第一歩が、あなたの英語のスキルを大きく飛躍させることになるのです。

英会話は地道な個人練と実践の積み重ねの成果

ビジネスでもプレゼン資料を作った人が、それを人前でうまく説明するには、やはり説明の練習が必要です。つまり、頭で考えたことを人が分かる言葉で口に出さなくてはいけません。

英会話も同じです。英語を話すときは、まず話す言葉を頭で瞬間に作り、そしてそれを口から声に出すというプロセスの練習が必要なのです。瞬間英作文から声に出すまでのプロセスをスムーズに行えるような訓練。それを積み重ねていくことで、流暢に英語を話すことができるということになります。

英会話をやり始めたばかりだと、このプロセスにとても疲労感を感じるかも知れません。なぜかというと、人を目の前にしながら瞬間英作文をし、そして口に出すという一連のプロセスは、慣れないと本当に大変なのです。特に日本語にはない発音やイントネーション、リズムが必要な英語は、口の筋肉が極度に疲れてしまうのです。

この大変なプロセスを経て、ようやく英語を少しずつ話せるようになるのが、私のような凡人が英語を話せるようになった真実です。いろいろな英語学習方法を試してきましたが、「英語を実際に話す練習」こそが、英語を話せるようになるための王道だったわけです。

ホントに英会話って筋トレによく似てるなって思います。スピーキングは脳と口の筋肉トレーニング。それくらい何度も何度も繰り返しやって、体で覚えていくしかない体力勝負が英会話なのですから。

さいごに

私はオンライン英会話を中心に実施して英語が話せるようになりましたが、決してオンライン英会話だけで英語ができるようになったわけではありません。特にリスニングはたくさんのシャドウイングを繰り返して習得しましたし、そのシャドウイングのおかげで英語を話す口の筋肉が鍛えられたわけですから。

しかしオンライン英会話がなかったら、私は英会話をできるようにはならなかったでしょう。毎日真剣に英語を話す場所があったからこそ、英語を話せるようになったのです。

スポーツで言えば、普段の練習の成果を試す「練習試合」が、オンライン英会話に当たります。試合のような真剣に練習の成果を試す場所があってこそ、スキルを上げることができるのです。もちろん、外国人の友人とおしゃべりしたり、外国人の同僚と仕事するという「本試合」があれば、なおそのスキルは飛躍的に向上します。

いかに練習試合と試合の経験を積むかが、英会話のスキル向上にかかっていると言えるでしょう。

まずは誰でも簡単に利用できる「オンライン英会話」をみなさんの英語学習成果を試す場所として活用するのがよいでしょう。私のように毎日の練習試合の積み重ねで少しずつ英語が口から出てくるようになり、だんだんと「話せる」実感がわいてくるのです。

一日も早く英語を話せる実感がみなさんにも得られる日が来るよう、祈っています!グッドラック!

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執筆者:


  1. tomoko より:

    toeicの勉強をする時でも、必ず付属の音声を使って繰り返しシャドーイングなどしていたのですが、なかなか会話に活かせません。
    慣れてくればそのうちすんなり出てくるようになるのでしょうか?
    いつも時間が経ってから、ああいえば良かった、と思い出す始末です。

    • Ryo Sato より:

      これは私の経験によるものですが、シャドウイングはどちらかというとリスニングの強化に大きく貢献しますが、スピーキングはイントネーションやリズム、つまり英語をスムーズかつ綺麗に発音できるようになるという部分でのみ役立つ感じがします。あ、あと英文を覚えやすくもなりますね。

      英会話の中で口からパッと適切な英語が出てくるようになるのは、英会話の量に比例すると思います。会話の時は無我夢中なので、意外と模範回答のような英文が出てこないですね。「ああ言えば良かった」となるのは同じく会話の後で、冷静になってから。英会話を積み重ねていくにつれ、模範解答に近づいていくと思います。英語の思考回路が頭にだんだん作られていくのでしょう。

      私自身、その場しのぎの英会話(とにかく意味が通じればヨシとする)をたくさんやってきて、そのうちにだんだんとすんなり英語が出てくるようになっていきました。

      なかなかもどかしいところだと思いますが、レッスンで言いたくても言えなかったことを、次にはうまく言えるよう復習・メモするなど工夫をしながらがんばってみるのがよいと思います。

  2. tomoko より:

    英会話の量ですか。レッスンの回数を増やしてみようかと思います。
    間違えたことは記憶に残りやすいですしね。
    どうもありがとうございました!

    • Ryo Sato より:

      英会話は筋トレやマラソンと同じで、持久力も大切です。量を増やして息切れしないよう、うまく気持ちの面も調整しながら頑張ってくださいね!

  3. ほとり より:

    私もとりあえず日常や独り言で “fuckin’ [形容詞]” ばかり連発しているけど、頭悪いなりにネイティブ気分にはなれる。

    • Ryo Sato より:

      単純に、自分の言いたいことが相手に伝わり、相手の言いたいことがわかればいいのだと思います!話してる気分は大事ですね。

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