英語が話せる人ってどんな人?
ほとんど英語を話せなかった私が外資系ソフトウェア会社に勤めていた頃、同僚や上司が外国人と英語でやりとりしているところを何度も目にしていました。そういった現場にいたことは、私の英語学習意欲を大いにそそり、英語の必要性をリアルに感じるという大きなメリットをもたらしています。
ただもう一つ、私にとって貴重な発見がありました。
「英語を話せる人と話せない人との大きな違いは何か?」というところ。
英語が話せるとは、ネイティブのように滑らかに英語が出て、しかも発音もネイティブ級のいわゆる帰国子女を想像される方が多いのではないでしょうか。
しかし外資系で働いている日本人でも英語の話し方はいろいろで、必ずしも流暢でなくてもしっかり業務をこなしている人がいます。
私は正直不思議でした。その人の話してる英語はゆっくりだし、単語やフレーズも難しいものは何もない。おまけに発音も日本語英語。英語が話せない私でさえ、「これくらいの英語なら私にもできそう」と思えてしまうくらいです。
ところが、彼女の会話は途切れることがなく、どんどん英語が口から出てくるんです。それから英語が話せない私と彼女の大きな違いは何だろうと考えるようになりました。
英語を話せる人と話せない人の違いとは?
その答えはすぐには出ませんでした。英語を話せる人と話せない人の違いがわかったのは、それから3年ほど経って自分がオンライン英会話をやるようになってからです。自分が主体的に英語を話せる機会を得ることによって、英語を話せるようになるための大きな条件が見えてくるようになりました。
それはボキャブラリーの量でもなく、発音の綺麗さでも、英語のスピードでもありません。
英語を話せる人と話せない人の違いとは、英語を話す経験、すなわち「英語を話す、場慣れ」だったのです。
場慣れとは、英語の会話の最中に落ち着いて相手の話を聞き、そして自分の考えや意見を言う用意ができている、英会話に対して臆することなく対応できる自信を持っている状態です。
言いたい単語やフレーズが思い浮かばなくても、知ってる単語を繋げることで、言いたいことが表現できます。そしてわからない単語やフレーズが出てきた場合でも、相手にそれを聞くことに躊躇がなかったり、聞かなくても意味を想像できる状態です。
そうなると、何も言えなかったり、相手の言ってることがわからずに会話がストップすることがありません。どんな場面になって回避できるので、落ち着いて自信を持って英会話ができるのです。これが、英語を話す場慣れをしている「英語が話せる人」なのです。
TOEICの点数が高くても英語を話せない人、大学受験で英語の単語やフレーズをたくさん知ってるのに話せない人。そう言った方々は、まさに英会話の経験値が足りないのです。英語を話す場慣れをしてないために、英会話の場面で必要な英語が頭に浮かんで来なかったり、口から出て来ないのです。
ただしこの「場慣れ」は、英会話を毎日一週間、一ヶ月続けたくらいで身につくものではありません。自信をもつにはそれ相応の練習量、経験値が必要です。これは英語に限った話ではなく、少しずつ練習の成果や手応えを感じながら、ステップアップしていくしかないのです。これが受験英語やTOEIC英語の勉強と全く異なる点です。
例えば道に迷っていたり、何かを探している外国人観光客を見つけたとき、気軽に英語で話しかけて助けてあげることができますか。英語聞き流し教材や「一週間で英語が話せるようになる」ことを謳った英語学習をやっただけで、一度も英語を発声していない口から、英語が飛び出てくるのでしょうか。
直接外国人と話すというのは、机の上の勉強とは全く違う世界、慣れていないと緊張するものです。机上の学習はあくまで学習であり、練習です。英会話は人と話すアドリブの世界、つまり本番のライブです。たとえTOEIC高得点の英語スキルがあったとしてもそれは練習に過ぎず、英会話の経験値が上がるものではないのです。
オンライン英会話でなぜ英語が話せるようになるのか
私がオンライン英会話を選んだのは、毎日確実に英語を話す機会を得て、ライブである英会話の場慣れ経験を積むのに最適な英語学習方法だと判断したからです。たとえるなら、リアル英会話が本試合でオンライン英会話は練習試合ですね。
正直に言いますと、私はこの場慣れ感を得るのに結構時間がかかっています。年単位です。と言うのも、単にオンライン英会話を1日25分だけをやってるだけでは、足りないのです。少なくとももう少し英語学習に時間を費やすことが必要だったのですが、仕事や育児が忙しく、なかなか時間が取れませんでした。もっと全体的に英語学習量を増やし、オンライン英会話のレッスンを充実させていれば、もっと早く場慣れ感を得られたことでしょう。
場慣れするためには英語のインプットの量を増やし、それをオンライン英会話で実践する(アウトプットする)というのを繰り返す必要があります。オンライン英会話は25分ですが、同じ25分でもオンライン英会話レッスンの充実度は、事前の準備と復習の度合いに大きく左右されるのです。例えばオンライン英会話を適当にフリートークで25分過ごしてしまうと、コンフォートゾーンに入りやすく、レッスンの充実度が大きく下がる恐れがあります。
つまりオンライン英会話の25分をいかに充実させるかが、英語を早く話せるようになるためのポイントなのです。その充実度を上げるために事前準備と復習をしっかりやらなければなりません。
オンライン英会話で英語が話せるようになる大きなポイントは、この25分間を最大限に活用する英語学習体系を作り上げ、毎日着実にこなすことなのです。
オンライン英会話レッスンを充実させる具体的な方法については以下の記事に書きましたので、参考にしてみてくださいね。
さいごに
オンライン英会話は単なるアウトプットの機会であり、それだけで英語を話せるようにはなりません。しかしオンライン英会話がなかったら、私は英語を話せるようにはならなかったでしょう。忙しい生活の中で毎日英語を話す機会を得ることは容易ではないのです。
オンライン英会話をやることで、自分が英語を身に付けるために何をしなければいけないのかが見えてきます。足りないものはなんなのか。それがわかれば、体系的な英語学習のモチベーションに繋がります。そして体系的な英語学習をすることで、リスニング力、スピーキング力、ボキャブラリーという、3つのスキルがバランス良く上がっていきます。
繰り返しになりますが、オンライン英会話は練習試合の場、そしてリアルな英会話が本試合です。日々の練習試合を積み重ね、いつかくる本試合に備えて確実に英語を身に付けていきましょう。