とても興味深い、子どもの言語習得方法
私には8才の娘と3才の息子がいます。特に下の子は自我が芽生えていろいろ大変な時期ではあるのですが、ちょうど2才の後半くらいから言葉を覚え始め、最近はいろんな言葉を発したり、こちらの言うことを理解できるタイミングです。そこで、個人的に一番興味がある「子どもがどうやって言葉を覚えていくか」を注意深く観察しております。
もちろん大人が第2外国語として英語をマスターするのと、3才児が言葉を覚えるのは全く状況やプロセスが異なります。しかし3才児が「言葉を習得していく」という過程を見ていると、英語の習得にも役立ちそうな部分が見えてきます。
8才の娘が3才の時も同じように言語習得過程を見守っていて、そこで得たノウハウを自分に英語学習に取り入れました。それでうまくいったことと合わせて、今回この記事をうまくみなさんに活かせてもらえたらと考えております。
あなどれない、子どものマネマネ言語習得術
テレビとYouTubeから言語を学ぶ
子どもはテレビが大好きなものですが、最近の子はテレビだけではなくYouTubeにもどっぷり浸かってます。息子で言えば、好きなテーマの動画、たとえば車であるとかバスや鉄道であるとか、乗り物に関する動画ばっかり見てます。
息子はそこで、バスや電車のアナウンスを何度も何度も繰り返し真似をしてました。当然文字はまだ読めませんので、完全に耳コピです。最初のうちはそれこそ言語になっていなくて、本当に音をマネしてる感じだったのですが、1ヶ月、2ヶ月と同じことを繰り返していくうちに言語になってくるのです。つまりほぼ完コピができるようになりました。
あとはNHKの番組やアニメで流れてくる歌。これもどんどん口ずさみ、年がら年中気に入った歌を歌ってました。
歌も同様です。歌えば歌うほど完コピができるようになるんですね。音を出す口の筋肉が発達していくのもよくわかります。
母親の言葉や口癖を真似、伝える&伝わる喜びを学ぶ
母親は専業主婦なので、家ではほとんどいつも息子に付きっきりです。息子はテレビから言語習得するのと同様に、母親の言葉からよく発せされるもの、つまり口癖を真似るのです。
引用元はだいたい母親と娘の会話の中からで、「はやくしなさいよ、もう!」「もう知らない!」とか叱ったり、怒ってたりなど感情的な言葉が多いです(笑)
大人が驚くほど子どもは親の言葉を聞いてるように感じます。
これを見る度に、子どもがバイリンガルになるのは親が英語を使ってないとダメなんだな思う反面、何とかして子どもに日常的な英語の環境を与えれば、勝手に英語を学んでいくのではという逆転の発想も考えられます。
子どものバイリンガル化はこのブログのテーマからちょっと外れるので深くここでは触れませんが、親の言葉をしっかり聞いてそれを真似ることで子どものボキャブラリーは増えていくことがわかります。
また、2〜3才の子どもはどんどん自分から話をするようになりますが、親はほとんど聞き役です。
「うんうん、そうだね」
「そっか、そうだったの〜」
などと相づちを打つことがほとんどです。
自分の言いたいことが相手に伝わってるのを確認すると、それで満足できるようです。そして、初歩の会話というのは、こうやって自分の言ってることがちゃんと伝わってるかの確認をしながら学んでいくのだなと思いました。
子どもの言語習得方法から見える、英語習得のポイント
以上から、子どもの言語習得方法をまとめると以下の3つのようになります。
子どもの言語習得方法
・好きな動画をたくさん見て聞いて、それを真似することで言葉を覚えていく
・親の言葉や口癖なども真似して、自発的に会話に取り入れていく
・親に自分の言葉が伝わってるか確認しながら、言語の使い方を学んでいく
ここから英語学習として学べるポイントに置き換えてみます。
- 興味のある映像を見つけて、その中の言葉を真似ていく(ラジオなど音声だけでも良いが、映像の方がベター)
- 英会話の手本となる人を見つけて、その人がよく使う言葉を拾い、それを自分の言葉として取り入れていく
- 英会話の手本となる人に、自分の英語がきちんと正しく伝わってるのを確認しながら、英語の使い方を学ぶ
驚いたことに、私は英語を本格的に学びだしたとき、つまりオンライン英会話を始めた4年半前からやってきたことがこの3つでした。今思えば、英語を習得できたのはこの3つをきちんとこなしてたから、という実感もあります。
「興味のある映像を見つけて、その中の言葉を真似ていく」の部分はつまり、英語学習で言うところのシャドウイングです。意味がわからなくてもとにかく真似することで耳で聞いた音をコピーする。
娘が3才のときにこの現象を見て、私はシャドウイングに力を入れるようになりました。英語学習のほとんどを視覚(目)中心でやってたことを反省し、常に耳と口を優先することにしたのです。正直この視覚から聴覚に学習方法を変えるというのは私にとってものすごく苦痛で、なかなかうまく行かなかったのです。
なぜならいざ耳と口中心で練習を始めたとしても、いきなり英語が聞こえるように、声に出るようにはならないんですよね。何も言語がない子どもでさえ、少しずつできていくものなのに。焦らずに、でも丁寧に英語を耳と口で学習する訓練をしていくことで、次第に慣れてきて、完コピに近いことができるようになりました。
この辺り習得の早さは、子どもによって話せるようになる時期が異なるのと同様、個人差があると思います。焦らずに時間をかけてやっていくことが必要です。
また、英会話の手本となる人は、言わずもがなオンライン英会話スクールの講師です。毎日英語を話してくれる、または聞いてくれる人というのは、友だちでもなかなか難しいんですよね。親しいほど、相手の都合がやはり気になってしまいます。自分の目的にばかり付き合わすわけにはいきませんから。
英会話の手本となる人に関しては、少ないお金で解決してくれるオンライン英会話スクールの講師が、多くの人にとってベストな選択ではないかと思います。
まとめ
子どもが日本語を学ぶには、テレビと日本人の親がツールとして必要となっています。つまり英語を学ぶには、これを英語の教材に置きかえればよいのです。
すなわち、英語のYouTube動画と毎日英語で会話をしてくれるオンライン英会話スクールの先生がいれば英語の習得はバッチリなんです。
YouTubeを英語教材に使う方法は、「理想の英語学習教材はYouTubeにある!(確信)」を参考にしていただき、オンライン英会話については、無料体験レッスンの受け方を参考にして、ぜひやってみてください。
英語を習得するには、とにかく英語に接していくしかないのです。英語のある環境で、楽しみながら長く続けていけば、必ず英語は自分のものになっていきますよ。